富士山より高いマウナケア山◆ハワイ島7日間 未来日記<5日目/現地最終日>
4月16日
今日が丸一日ハワイ島で過ごせる最後の日。
日中は気分に合わせて、それぞれが好きに時間を使った。
ローカルと一緒にサーフィン。
お土産ショッピング。
オーガニックスーパー物色。
ハワイの可愛いカフェ巡り。
ビーチでゆったりリラックス。
お気に入りの木の下でお昼寝。
一旦宿泊場所に戻り夜に向けての支度をする。
明日はこれから島の真ん中にある標高4,207mマウナケアの山頂で朝日を見る。
テレビやパンフレットで何回も見たことのある宇宙みたいな場所。
山頂の上は氷点下になることもあるというので、防寒着をまとめて車に詰め込む。
ハワイの常夏のイメージとは裏腹に厳しい寒さが待っているとは、なんとも不思議だった。
想像できない世界。未体験の世界はワクワクする。
すっかり日も暮れた夜の世界で、4200m超えのマウナケアとマウナロア、2つの山の間を通るサドルロードを車で走り抜ける。
星が降り注ぐように輝く空に、吸い込まれるような感覚の中、月明かりと星明りに照らされてた二つの山の稜線がうっすらと見えた。
2つの山が得体の知れない大きな生き物みたいだ。
子供の頃によくあった、この先には何があるのだろう?冒険に出かけるように込み上げてくるワクワク。再び!
マウナケアは富士山よりも高い山だけど、山頂まで車で登れるというのがありがたかった。
何かに導かれるように、山頂からのびたくねくねとした山道をゆっくりと登って行く。
標高2800m地点に建物が見えてきた。
ここは山頂の天体観測員の宿泊施設の隣にあるオニヅカビジターセンター。
ここで体を高度に慣れさせる。
これは山頂までいく人たちへの義務なのだそう。
体が慣れるまであたりを散策することにした。
ビジターセンターの奥のゲートを潜り、高山植物に囲まれた道を歩いていくと、石が積み上げられた祭壇にたどり着いた。
これは、マウナケアに棲むとされる雪の女神『ポリアフ』が祀られている祭壇だ。
バナナやココナッツ、マカデミアナッツなどハワイならではのお供え物がたくさん置いてあり、ハワイに棲む人たちは常に神様と共に生活していることが見てわかった。
なんだか日本と似ている習慣で親近感が湧く。
『これからあなたの棲むマウナケア山頂にお邪魔します』と挨拶をした。
すると、指先がじわじわと熱くなり、鼓動が早くなった。
私は目には見えない何か、不思議な力を感じた。
ハワイの神様と繋がれたような気がして、嬉しかった。
日本では全くないのに、ハワイ島って本当にこういうびっくり体験が多い島だ。
すっかり体が2800メートルに順応したところ、再び車に乗りこみ山頂を目指した。
ここからの道は舗装がされていないガタガタ道。
ガードレールも無くスリル満点!
車内ではスリルに勝る眠気に全員が襲われて、眠い目をこすりながらも、東の空が黄色く染まり始める光景にみんなが心奪われていた。
次第にあたりにはゴロゴロとした溶岩は無くなり、赤土の火星のような景色が広がり始めた。
山頂に到達するとそこには世界11カ国の立派な天文台が夜明けとともに天体観測を終了し、屋根を閉めているところだった。
ひとつだけ四角い形をした天文台が目に付いた。
これが日本の『すばる』望遠鏡だ。
ちょうど今年で20周年を迎え、地元ハワイの新聞やニュースでも取り上げられていて、日本人として誇らしい。
車を止めて外に降りる前にダウン、手袋、帽子を装着。
ドアを開けるとピンと張りつめた冷たい空気が私を包み込んだ。
明るくなり始めた薄暗い空の下、見事なもくもくとした雲海が目下に広がっているのが見えた。
一部雲がはけていて、ヒロの街の灯りがうっすらと見え始めた。
まるでピーターパンが見る景色だ。
気温は0度。
体が冷えてトイレが近くなる。
トイレまで歩いていくだけで息切れ。
喋ると息切れ。
空気の薄さを実感した。
日の出の時間が近くなり太陽が昇ってくる空にどんどん濃いオレンジに変化していく。
その1番濃いところを一点集中で、じーっと見つめた。
今まで見えていた星が次々と陽の光に飲み込まれていく。
太陽が顔を出すと、星や月は見えなくなってしまう。
太陽が昇ると、こうして見えなくなる星や月のことなんて忘れてしまうけど、実際はいつも在るんだよね。
目には見えないけど、必ずある、そんな存在。
"見えないものを見落とさないでね"ってそんな言葉を感じた。
本当に自然は、私に何かを語りかけてくれる。
ゆらゆらと地平線が揺れ始め太陽がゆっくりと顔を出した。
陽の光が私に届いたとき、熱のエネルギーも同時に私の元に届き、解凍されていくように体が温められていった。
私はこの太陽の光とこの地球の大地に、ただただ感動した。
美しすぎるこの光に照らされながら"生きている"喜びを胸いっぱいに感じた。
そして、言葉では表せない素晴らしい景色をただただ眺めている。
こうして身体を持って【生きていること】そのものが、凄い神秘なんだろう。
ここに立っているだけ。
私は心から満たされて、幸せを感じている。
何かをして、何かを得ることが出来ていないといけないと、仕事や日常にガムシャラだった私は、止まっていることが悪いことだと、どこか自分を責めてきた。
この目の前の大自然に、立ち止まることで、
自然からの声、自分の心の声に耳を傾ける余裕が生まれることを教えてもらった。
止まってる時があっていい。
私の存在自体を認められたような気がした。
私、思ってたより美しいのかもしれない!
何をするかより、何を感じていたいか。
ふとそんな事を考えている自分に、変化を感じて嬉しくなった。
ここから1日が始まる。
太陽を見ながら色々な想いを馳せた。
ここに今いること。
仲間がいること。
家族がいること。
私が生きているということ。
全ての事に〝ありがとう〟が溢れた。
今まで生きてきた道。
大変な事もあったけど、それがあったから、今の自分が居ること。
嫌いな自分もいっぱいあったけど、まず今こうして生きている自分に"ありがとう"と伝え、山頂を後にした。
下りの山道は、同じ目線に太陽があってジリジリと日を直に感じた。
太陽に温められた車内は、みんなの満足したふわふわとした雰囲気に包まれて、更に眠気を誘発した。
行きの夜道では見えなかった、左右真っ黒な溶岩大地に挟まれた道を、ただただまっすぐに車を走らせていく。
植物は気候帯の変化と共に、乾燥地帯では茶色くトゲトゲしたもの、亜熱帯地帯では青々とした葉が生い茂るもの変化をしている。
心からの喜びや幸せを生きることを抑えた環境で自分に制限をかけ続けるより、
時には思い切って私に合う環境に自ら身を置けば、もっと楽しく、楽に、生き生きと出来るんだろうな。
私、なんだか変われる気がする。
真っ青な空と真っ黒な大地のコントラストは、まるで絵画の中に入ってしまったような現実離れした世界が広がる。
夢なのか、現実なのかわからず意識朦朧の中、このハワイ島の旅を振り返った。
もし、ハワイ島に行く決意をしていなかったら、私はいつもと変わらない日々を過ごしていたのかな?
皆、平等に流れる時間。
私はハワイ島を選び、ここで過ごしている。
私の選択ひとつで人生までもが大きく変わるんだなぁ。
日付が変わって今日、日本に帰る。
まだまだここにいたいという気持ちの反面、この旅が、日本での生活にどのような影響を与えるのか想像して、心躍らす私もいた。
どこかでまわりに合わせていた私を、もう辞めよう。
私は私だもの!
周りを気にして、頑張りすぎて、いっぱいいっぱいになって、自分にストレスを与えている日常。
ストレスがあるから、余裕もなく、まわりに与える自分の行動も気持ち良いものではない。
ぐるぐるぐるぐる悪循環。
目があってニコッとしてもらうだけで元気を与えてくれたり、
アロハ!と挨拶してくれるハワイの人のように、日々ちっちゃな幸せを目の前にいる人たちに振りまく。
笑顔が増えて人のことを考えられる心の余裕ができると、人とのコミュニケーションは『ストレスを与えられるもの』→『ストレスを和らげてくれるもの』なるんじゃないかな。
想像できることは叶えられること。
全ての現実は一人一人の意識次第。
意識とは
生きることと
死ぬことの
どこに気を置くか?
の意味が含まれているらしい。
99パーセントが潜在意識だという私たちの意識を賢く操って、1%の顕在意識、すなわち【思考】で、思い描いた理想の現実を作り出すことが出来る。
不安•恐怖から守る司令塔『脳』に打ち勝つのは、心でしかない🌈
この旅で自分の考え方の癖を見つけ出し、大事なものの優先順位がガラッと変わった。
これを読んでいるあなたも、ハワイ島からの贈り物を受け取って、新たなスタートを切ってもらえたら、この世の中は確実にバランスが良い状態に近づいて、幸せを感じる人が増えると自信を持って言える。
普通のOLにここまで気づかせてくれたハワイ島はやっぱりすごい場所だった。
日本に帰っても、このハワイ島で過ごしたありのままの自分の姿を繋げていたい。
そして、発信源になって身の回りに、この旅で見つけた〝7つの花〟を広めていきたいという新たな目標ができた。
これからが、本当の私のスタート。
ありがとう、ハワイ島!
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2019年4月12日〜4月18日
ハワイ島7日間 変容の旅 開催!【募集終了】
次回は9月末〜10月を予定しています🌈
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